抗生物質付けの豚
レディオヘッドのOK・Computer
を初めて聞いたのが、もう20年以上前。
村上龍の『愛と幻想のファシズム』
も確か同時期に読んだと思う。
都心以外の色んな地方に住んだが、例えば国道と名の付くロードサイドの風景はほとんど見分けが付かないくらい同じ。
マクドナルド、吉野家、BOOK・OFF、コンビニ。イオンモール。
気持ち悪いと思った。
実家は田舎だが、そこにあるのは郷愁のみで、新しく驚くようなことは全くもって起こらない。
絶対的に閉じた世界。
悪夢のテーマパークみたいだ。
久しぶりにショッピングモールを歩いてみた。家族連れ、カップル、楽しそう
無目的でも一緒にいるのがいんだろね。
そういえば、俺にもそんな瞬間もあった。
最近ロードバイクやスキューバ、シュノーケリング、登山とか自然とふれあう趣味でしか充実感を得られない。
ロードバイクは基本舗装された道をはしるわけだけど、サイクリングロードの周囲に広がる風景は自然、植物、川、滝、山々、梅ノ木、花、全てが美しい。
生き物が目を覚ます春。
YELLOW MONKEYの天国列車じゃないれど
人為的ではない造形物は奇跡の賜物だと感じる。
天国列車は自殺の歌のように聞こえるけれど、聞いて救われる気がするのは、自然とともに生きたいという本能に訴えかける曲だからだと思う。
インターネットによって人為的なものの全貌は、もう誰にも閲覧できる時代になった。
それは死んだ情報と同じだ。
自然の造型美は、摩訶不思議だ。
冬には消え去る命も、春には新しく息を吹き返す。
その繰り返しは呼吸のようだ。
仕事とか社会は所詮ヴァーチャルなもの、マトリックスだ。
皆がルールを守っているときのみ成立する。
天気が自分の望み通りにならないのと同じに、説明がつかない事象に、最近は惹かれている。
自分の運命も含めてだ。